「外国為替」の基本を解説!3〜円高になると輸入企業、輸出企業どちらが有利?

「円高になると、輸入企業、輸出企業のどちらが有利になるのか」などを考える場合も、「円とドル」の関係に着目するとわかるようになりますが、いきなりだと、少し難しいので、簡単な例を使って、まずは、円高になると、どのようになるのか考えてみます。

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円高になった局面

たとえば、アメリカで、1万ドルで販売されている車が欲しいとします。為替レートが100円/ドルの場合、手持ちのお金が90万円ので、車を購入できるでしょうか。

――買えないですよね。
手持ちのお金が90万円ということは、為替レートの100円/ドルで割って、9000ドルということですので、車の販売価格の1万ドルには届きません。




しかし、為替レートが90円/ドルになったら、どうなるでしょうか。つまり、手持ちの予算の90万円で、アメリカ国内で、1万ドルで販売されている車を購入することができるでしょうか。

――購入できますよね。手持ちのお金が90万円ということは、為替レートの90円/ドルで割って、1万ドルということですので、車を購入することができます。



このように、円高になれば(100円/ドル→90円/ドル)、今まで買えなかったアメリカの商品を購入することができるようになるわけです。

つまり、円高になれば、海外から物を購入しやすくなるので(今まで変えなかった物も買えるようになるので)、「輸入企業」が有利になるわけです。

ちなみに、円安はその逆なので、輸出企業が有利になるわけです。

円高になると輸出企業、輸入企業のどちらが有利なのかの考え方

先ほどの例をよく分析してみると、アメリカの国内の車の価格も変わっていませんし、手持ちの資金の90万円も変わっていません。為替レートが変わっただけです。

では、どのように為替レートが変わったのかというと、ドル大根が安くなったということなので、ドル安、円高になったということですよね。

ドル大根1本=100円
ドル大根1本=90円

これを図にすると、以下のような感じになります。



円高、ドル安ということは、日本の通貨の価値が高くなったので、相対的に、相手の国であるアメリカの物が安くなったということです。つまり、国外から物を購入しやすくなったということですね。

このように、円高になれば、輸出企業、輸入企業のどちらが有利なのかを考える場合は、「円高ということは、ドル安」ということを思い出せば、輸出企業、輸入企業のどちらが有利なのかわかるようになると思います。

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